まとまりの法則
 
 物の見え方と認識とは周囲の状況で変化する。
 まず,右下の図の左側を見ていただきたい。おそらく矢印とY型の図形のあつまりに見えると思う。
 次に右側の図を見ていただきたい。今度は3本の線で隠された立方体の枠が見えるであろう。
 この二つの図形は,肝心の部分(ここでは立方体を構成している図形の要素)は同じである。ところが、見え方は異なる。これは、それぞれの図形の要素がどのようにまとめ.られて認識されるかによるからである。このようなまとまりが成立する際の法則もゲシュト(形態)の法則と呼ぶ。
 ゲシュタルトの法則には、有名な地と図(背景と図)の法則とまとまりの法則があるが、
この図は人が物を見るときのまとめ方は、周囲の囲の状況に強く影響されるということを示している
 安全週間のポスターや標語の掲示の方法や、合図の設定に際しては,このような心理学的な面からの検討も必要となる。
 まとまって感じられる要素としては、意味や距離の近さ,色の類似性、取り囲まれていること、動きの類似性等がある。